2月24日、朝早く国境越え。ウズベキスタンを出国し、
いよいよトルクメニスタンへ。
トルクメニスタンの入管、税関、やたらと時間がかかる...。
5日間しかないから早く走り出さなきゃ!やのに...。
そしてサイドバックの中身まで調べると言い、うんざりしながらも
チャッチャと出して、チャッチャと説明しながら、チャッチャとパッキング。
係員の気が済んだところでやっと解放され、出発しようとしたら
「あ、Turkmenabadへ行く橋、壊れてて通れないよ。」
「え゛~...他に橋ないんですか?回り道とか?」
「1駅手前から電車に乗って橋を渡るしか方法はないよ。あの川に架かる
橋は、あそこ一箇所しかないから...。」
うそ~?まじで?数人に確認したけど、やっぱりほんとみたい。
仕方ない、川の対岸の町Lebopにある駅を目指す。もう11:30やん。
タイミングよく電車があればいいけど...。
そんなこんなで14:00の電車に乗り、ノロノロ進む電車に揺られること15分、
対岸の街Turkmenabadに着いた。結構大きい街。旧ソ連ぽい街。
早速Mary方面に向けこぎ始める。
1日目は、予想外なことに時間をとられ、50kmほどしか走れず。
郊外の砂漠の入り口辺りにぽつんとある小さなカフェで休憩。
数人いたお客さんの中に、例の橋が壊れて不通になってるため2ヶ月も
足止めを食らって、滞在しているカザフ人トラックドライバーも!
え?そんな前から壊れてたん?早く直そうょ...。
もう少し先まで進んでキャンプするつもりだったけど、カフェのお姉さんMayaが、
「ここから先は砂漠だし、今日はここに泊まっていろんな話をしましょう。」
と言ってくれたので、私も交流持ちたいし、泊めてもらうことに。
これが大失敗だった。なんか嫌な気がしたけど、勘が当たった。
Mayaと2人だけでカフェに泊まるはずが、彼女の夫(と言ってたけどたぶん違う)
も一緒で、しかもTurkmenabadのアパートに車で戻って
そこで寝るという...。子供たちもいると言うし、すっかり夜だし、仕方なくアパートへ。
その夫、カフェにいる時から私の中の警報がピーピー鳴ってた。
やたらとMayaとイチャイチャベタベタしてる感じが、そうとうキモイ!
アパートの部屋に子供たちの姿はなく、生活感のない汚い部屋。
私けっこう洞察力鋭いかも。嫌な予感的中。
夜中、例の夫、私が寝てるか見に来てる様子。気づいて寝たふりしながら薄目で
私もヤツの動きを観察。フロントバッグを狙ってるっぽい。
でも寝たふりしてるうちにウトウト寝てしまったらしく、次に気づいたら
横に置いてたフロントバッグがない!
すぐに起き上がって部屋を出たら、バスルームで私のバッグをあさるヤツの姿!
私の携帯電話をポチポチ触ってる。
ちょっと!なに勝手に触ってんの~?!
怒り炸裂!すぐにバッグを取り返し、中身を確認。
カメラ、携帯電話...無事。財布のファスナーが開いてる...。
50ドル札2枚、ない!
「ストー ダラー ニェット!(100ドルなくなってるやん!)」
と言ったら、え?知らんでぇ~みたいな顔。ムッ!
あくまでも携帯電話が見たかっただけと言い張る。
白ポチャのレスラーみたいなヤツ、上半身裸でキスマークいっぱい。
あまりにキモすぎて、ストレスレベルの針が振り切れそう!
時計を見たら夜中の2時。
明日150kmくらい走ろうと思ってたのに、全然眠れてない。
早く返して!と言うも知らんの一点張り。
ふと、トルクメニスタン国境で財布を開けたときに、中身にちょっと違和感が
あったのを思い出してしまった。え?もしヤツじゃなかったら...?
最後に確実に財布の中にお金があったのを覚えてるのはブハラまで。
その後~この時までの間は、空白。
国境でお金があったかどうかはっきり覚えてない。
もしヤツじゃなかったら...どこで?誰が...?ブハラ~国境...?
ショックで頭が真っ白。はっきり覚えてない以上ヤツを強く責められなくなった。
寝起きで頭の回転が鈍い。もうとにかく寝ないと...。150km...。
全然眠れない...。眠れない...。眠れない...。
あ~ショック。そして最低!こんなところで眠れないょ...。
もう少し進んでキャンプしてればよかった...と後悔の嵐。
眠れずにいるところに、別室に移ったMayaとレスラーがいちゃつきはじめ、
グロテスクな音と床がきしむ音で、追い討ちをかけられる。
キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!その無神経さが信じられない!とにかく早くここから去りたい。
ひたすら朝を待つ。早く来て、朝...。